先輩工作員2人で担当している案件があり、そのサポートをさせてもらうことになった。
先輩2人は今回の案件に強い思い入れがあり、熱量もいつにもましてすごい・・・
自然と私も力が入る
今回の私の役割は、居酒屋で対象と接触している先輩2人と、後から合流し調査・工作を行うというもの。
当初の段取り通りに指定された居酒屋で連絡を待つ
しかし、一向に先輩から連絡がない
おかしい、何かあったのかもしれない!
今私にできることは何かないのか?
しかし、むやみにこちらから連絡するのは憚られた
工作が順調であろうと、アクシデントが起こっていようと先輩たちなら何とかするだろう。
そう自分に言い聞かせて努めて冷静でいるようにした。
その間も時間は過ぎていく。
時間が経つにつれていよいよもってヤバいのでは?
最悪の事態が頭をよぎった瞬間
トントン
肩をたたかれた
振り返ると先輩2人がいた
2人の顔は明るくなかった
「……なにかあったんですか?」
「…………バックレられた(笑)リスケだってさ」
「……まじすか笑」
「帰ろうか」
「うっす」
申し訳なさそうに言う先輩達の後姿はひどく小さく見えた。
そんな先輩達を前にしてうまくフォローできるはずもなく、力なく一言
「お疲れ様です」
「……おう、お疲れさま」
先輩も力なく返す。
まぁ、こんな日もあるか・・・