依頼者さんが絶対に復縁したい対象者はパーフェクトヒューマン。
完璧なスペック保持者。
情報や写真を見ても「これは…完璧すぎてまぶしすぎる…」ってなる。
こりゃ復縁したいよなー。
でもなんで、このまぶしい対象者にモグラみたいな俺が接触なわけ?
俺は真っ暗な地中をディープに掘るような工作員。
おいマジかよ、対象者の情報、もう1ページあった。
目を通してみると、なるほどね。
このまぶしすぎる王子様もたまには地中にもぐりたくなるよな。
パーフェクトな輝きにも影がある。
対象の趣味嗜好が俺とバッチリ合うって事な。
写真だけで見たらわからないけど接触してみてすぐわかったよ。
実はこっち側の人間だろ?って。
こうなったら話が早い。関係を築く事なんてあっという間だ。
お陰で昨夜から朝まで対象の家で趣味をツマミに酒を酌み交わした。
酔っぱらった王子様、スゲェ悪い顔しながら過去の恋愛話してたんだけど、依頼者さんの事「とんでもなく酷い通称」で呼んでたぞ?王子様から出てくる依頼者さんのエピソードは随分と話が違うし…。で、依頼者さんも対象者にだいぶ酷い事したみたいだな。それなのに復縁したいのか。
あとさ、間違って開けちゃった洗面台の収納にピンクとかオレンジとか女ものであろう歯ブラシが4本あったけど大丈夫か?ちなみに髪の毛巻く用のヘアアイロンもあったぞ。まぁ、どっちも王子様のやつかもしれないけどな。
