暑い夏の日、別れさせ屋案件の対象の職場に行く
指定の場所で待機
別場所で待機中の調査員から
対象の出を確認
「○○方面に向かって歩いてます」
よし、自分も対象を目視で確認。
尾行開始!!
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・ちょっと待った・・・嘘だろ?
歩く速さが人間とは思えない。尋常じゃないスピード。
対象は息も切らさず、爽やかに歩いている。
本当に人間なのか?ローラーブレイドでも履いてる?
こっちは走っているのに、全然追いつけない・・・
そうだ!タクシーで先回りしよう!
当たりを見回す。
なんてこった。車の通りはあるのに、タクシーが一台も来ないじゃないか。
対象を追いかけながらアプリでタクシー呼んだらぁ!!(もちろんタクシー代は自腹です)
しかし迷っているのか、タクシーがなかなか来ない。ほんと困る。
このままじゃ自分の体力が無くなる前に、対象を見失ってしまう!!
なんて考えていたら、タクシーが到着。
急いで乗り込み、対象を追い越し先回り。
と思いきや・・・
あのー運転手さんこの辺詳しくないですね。
迷ってますよね?
「迷って無いですよ~」なんて嘘つかないで下さい!!こっちは見失ったら担当者になんて言われるか!
説教だけならまだいいですよ!依頼者さんに顔向けできない!
「もうここでいいです!!!」とタクシーを後にし、再びダッシュ
良かった・・・
対象者は、尋常じゃないスピードを維持したまま、爽やかな顔をしてこちらに向かって来た。