私は圧倒的立場が上であるあの鬼の担当者に嘘の報告をしたことがあります。
早朝から深夜まで動き回る活発な対象を一日中尾行。
長時間の調査の末、とんでもない写真や情報を手に入れた。
調査員というもの調査が終わったと同時に緊張の糸が切れる。
疲労もピークに達し、もう動けない。
てか、ここどこ?
ってな場所で調査が終了した。
担当者に連絡、調査結果という収穫と引き換えに
「疲れたろ、俺がホテル代もつから泊まって来い。」
と最大級の褒美を手に入れた!!!!
ただ、ここどこ?
バディ調査員と最期の力をふりしぼり仮眠のとれる温浴施設を探し当てた。
大浴場に朝食付き!頑張ったご褒美キタ…担当者様ゴチです🥺
ひとっ風呂浴びて暖房の効いた仮眠室で暖かい毛布に包まれながら「おやすみなさい!」
秒で気絶。
のハズが・・・
私は夢の中で虎に襲われる夢を見て飛び起きた。
疲れてる時は爆睡できるはずなのに…とグッタリしていると…
「ガルルルルルル!!!!」
「グォォォオオオオオ!!!!」
「ゴゴゴゴゴオゴ!!! 」
え?
もしや本当に虎いる?
これは…
そう、ここに宿泊しているおじさん達のイビキではないか。
寝床を変える為に施設内を回ったが、どこのエリアにも先住の猛獣が潜んでいる。
心地よく安心して眠れる環境はどこにもなさそうだ。
そのころ、バディ調査員はというと…
きっと、あの猛獣ランドの中でも最強のボス猛獣がいるエリアで負けないくらいのイビキをかいて爆睡中。
その図太さなんなん?
子ライオンか何かなん?
車中泊の方が全然マシ!!と早々に猛獣ランドを出て調査車両で寝る事を選びました。
あぁ、静かだ。なんて安全なんだ。
少し寒いし体が痛い車の中の方がぐっすり眠れるってどういうことだよ…。
翌朝、
鬼の担当者「良く寝れた?」とLINEが来た。
私【最っ高でした!家より寝れちゃいました!本当にありがとうございました!】
これが私がしてしまった嘘の報告です。
鬼の担当者「よかった!じゃあ今から昨日の続きの調査してきて!」
我が社の猛獣の存在をすっかり忘れていた。
